2020年12月24日

生命維持の「不安」を容認し、解消する

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不安は大きなストレスです。ところが、現実に生きる生物には、不安が必要なのです。それによって、いろいろな状況の中で、生命の危機を回避するのです。

不安から逃れるために、趣味、飲酒、抗不安薬にのめりこむと、何かある不安を解消することなく、他のことに大きなパワーを費やします。

趣味が人生のわずかな部分であるならば、人生を彩る楽しみごととして済ませることもできます。ところが、仕事、睡眠以外のほとんどが趣味で明け暮れるのは滑稽です。バイクの運転が好きな人が、毎週末に爆音を轟かせながら道路を走り回り、またいろいろな装備を整えていきます。何かのコレクターも、別の解消できない感情を埋め合わせていることが多いのです。

飲酒は、アルコールを体内に取り入れるのですから、心地よくなったりと感情が変化します。そのことは当然のことです。飲酒で心地よくなる、あるいは、日常のストレスから逃れられることに気づいてしまうと、飲酒を想像するだけで心地よくなるのです。これによって依存することになるのです。

抗不安薬は、神経信号の伝達系に作用し、不安を下げます。ところが、脳全体は、肉体の生命の維持を重要課題にしていますから、不安を下げる作用に反応しなくなるのです。つまり、生命の維持のために不安を生じるようになるのです。抗不安薬は、背景で不安を作り出しているのです。

ですから、日常で感じる不安の感情に対抗したり、消滅を期待することは、徒労でしかありません。自分の感じている不安をそのまま認め、むしろ、不安を解消するために、抱えている不安の源泉を探ったり、安心できるように現実を整えたりすることが必要なのです。

press 👍 and ⭐によるPixabayからの画像
posted by ほうとく at 18:25| Comment(0) | 心理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする