腐敗、病気、死などは、神道の穢れに相当します。伝染病が神の怒りに触れたことのしるしだと気づき、お祓いをすることで伝染病がおさまるという話があります。
今回、流行している新型コロナウイルスに私たちがどう向かい合えばいいのでしょうか。
神社に参拝すると、手水舎(ちょうずや)がよくあります。手を洗い、口をすすぎます。水に流してしまうのです。そして、お祓いを受け、あるいは祈ります。また、日本人は、一日の間に幾度も手を洗います。わたしも、朝、起きてから神殿で朝の設えを終えるまででも何度も手を洗い直しています。一日で何度手を洗っているか分かりません。
食事をいただくときに、手を洗うのは、口に入れる食事を汚れた手で触れたくないというより、いただきますと手を合わせるときにきれいな手で手を合わせたいからです。自宅に外から戻っても、手を洗うのが優先されます。
私たちの日常は、芳しくない事態を「ありえない」ほどに未然に防ぎながら、いかさせていただいているのです。ですから平穏な日常は、「ありがたい」のです。
Henryk NiestrójによるPixabayからの画像