大草原の大きな木 by Coo-CAT
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http://www.photolibrary.jp/先日、あるご夫婦がはじめてお見えになられました。とても気持ちよい気分でお参りいただいているのが分かります。
お話を伺いました。先日、お医者さんから余命いくばくかのガンの宣告を受けたというのです。そのお子さまは、当会のがんのお守りをおとうさまにお渡しになったというのです。そして、病院に入院し、再び検査をすると癌ではないというのです。
それで嬉しくて、当会にお礼参りにお越しになられたというのです。
神様のご配慮は、その端々にまで行き届いているのだなあと私は思ったのです。無口で、神社などにも行かない子だと、おかあさまは言います。そのお子さまが、口先で調子のいいことを言うわけでもなく、ほかにできることがないからこそ、神頼みをなさるのです。
癌封じのお守りをお求めになったお若い方に思い当たる方がいらっしゃいます。その時、私が対応したのです。播州では珍しく、雨の日が連続しているころのことでした。こざっぱりした作業服を着て、落ち着いた感じのお若い方が玄関にお立ちになっていました。上がっていただき、癌のお守りをご用意しました。お仕事に行かれる前にお越しになったのかもしれません。お守りをご用意させていただく時に、私は、ご加護があることを願うばかりでした。
その方が、その日、当会に向かって自宅を出かけられる時には、強い雨が降っていたのではないかと想像できます。それでも意を決して来られたのだと思います。当会に到着した時には雨が上がっていました。「大丈夫だよ」というおしるしにも思えます。
そのお子さまは、よけいなことを何もおっしゃられませんでした。お守りをおとうさまに渡すだけのことであっても、万感の思いがあってのことと想像できることです。その後、ご両親のお話を伺って、すばらしい親孝行だと思いました。そして、その子さまをしっかり見守り、思いを受け取られるご両親もすばらしいと思ったのです。