という話は、関西の話です。「おしるこ」と「ぜんざい」は、関西と関東では異ります。関西のぜんざいは、関東で言う小倉汁粉で、お餅などが入ったものです。関西のおしるこは、お餅などが入っていないか、気にならないほどの御前汁粉と関東で呼ぶものです。
関東で言う「汁粉」は、漉し餡の「御前汁粉」と、つぶし餡、あるいは粒餡(つぶあん)の「田舎汁粉」「小倉汁粉」を含んでいます。「善哉(ぜんざい)」は、餅や白玉に粒餡を添えたもので、汁物ではなく、関西で言う「亀山」のことです。ぜんざいは、餅や白玉を含んでいるのですが、関西では、汁物で、関東では、そうではありません。
関西の人から言うと、汁粉と呼ぶのに「小倉」汁粉に粒餡が入っているのはおかしい、ということになります。関東の人から言うと、小倉汁粉を汁物ではないはずの善哉と呼ぶのは、おかしいことになるのでしょう。
関西のおしるこは、餅が入っていることが前提ではありません。しっかりお餅などを入れてあるときには、「こしあんのぜんざい」です。
関西 関東
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(お)しるこ(漉し餡、こしあん) 御前汁粉(漉し餡、こしあん)
ぜんざい(粒餡、つぶあん) 田舎汁粉、小倉汁粉
餅、白玉が入っている (つぶしあん、粒餡)
亀山 善哉
私が見慣れている表記は、「おしるこ」「ぜんざい」です。「しるこ」「ごぜんしるこ」は見たことがないけれど、「汁粉」「御前汁粉」の表記は、よく出てくるので、平かな、漢字の表記に分けてみました。