ほどなく日が落ちます。拝殿内の薪以外は、境内の照明をほとんど落としています。街の中ですから、空は真っ黒というわけではなく、さらに昨晩は、満月に近くて、ほの明るい中で、さらに進みます。陰影のある神域の緊張感の伝わる心地よい幽玄です。
先日も、ある教団の方から夜にする儀式を聞いています。神さまごとでは、夜に執り行う儀式も、少なくないようです。
全国から参詣者が訪れる有名な神社ではなくても、氏子の皆さんがしっかり守っていらっしゃる神社も少なくありません。宮司さん、神職の方々、巫女の皆さんばかりではなく、地元の方々などで奉賛会を作っていらっしゃることも多いでしょう。それにしても1200年の伝統を支える苦労はたいへんだと思います。淳和天皇が退位されて、お住まいになった淳和院離宮、その守護社を今も守っていらっしゃるのです。