2011年04月09日

桜餅の葉を食べる習慣は、関西、関東のいずれにもあり、多数派です

関西の桜餅は、道明寺、つまりお饅頭の形です。関東の桜餅は、長命寺、つまりクレープ状です。それだけでも互いに理解しがたいものです。

関東、関西のいずれでも桜餅は、塩漬けの葉で覆われています。そしてその葉を食べる人の方が、じつは多いのです。私の周囲では、その葉を食べる人はいませんでしたが。

塩漬けのその葉を食べるという方には蘊蓄(うんちく)があって、もっともらしいのです。香りと塩味が桜餅をおいしくするというのです。

京都の和菓子の職人の方は、塩漬けの葉をいっしょに食べてもはずしてもいいですよ、と言われます。ん? と言うことは、、、、。桜餅を作るときに葉を食べるように作っていれば、職人さんであれば、いっしょに食べてくださいというはずです。どちらでも良いということは、お客さまにおまかせしますが、葉を食べるようには作っていませんよ、ということです。

創業以来、現在も当時の姿のままで桜餅を作り続けている桜餅発案の、東京、向島の「山本や」は1717年、創業です。そのお店では、現在でも、塩漬けの葉をよけて、餅を味わうように勧められます。私たちの知る桜餅の姿とはやや異なり、白い皮を2,3枚の葉で包んでいます。乾燥を防ぐためだといいます。

葉とともに食べると、香りが強すぎるせいか、強い塩味のせいか、却ってかぐわしい香りを感じにくく、塩味が強すぎて、甘味を壊し、また葉脈の口触りがよくありません。移った香りとかすかに残った塩味で桜餅は引き立つのです。

たぶん、かつて塩漬けの葉をいっしょに食べるようになっていなかった当時、桜餅の葉をいっしょに食べる少数の人が、それを粋(イキ)だとか通(ツウ)だとかと喧伝したのだろうと思うのです。そして今では葉を食べる人が、多数派であるにもかかわらず、ご親切にも周囲の人に葉をいっしょに食べるものだと説明しているようです。
posted by ほうとく at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 花鳥風月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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